この記事の信頼性
- 筆者は颯 Souで作曲家です
- アコギが好きです
- ボカロ曲は20曲リリースしました
- このブログを「soublog」と覚えてください
- 読者に有益な情報となり、少しでも日々の生活を明るくできるよう心がけて執筆します
コード進行の作り方を知りたい。
この悩みを解決できる記事を用意しました。
この記事で紹介する「ダイアトニックコードの使ったコード進行の作り方」を実践すれば、初心者でもコード進行を作っていくことができますよ。
なぜなら、ダイアトニック進行に使われているコード「C Dm Em F G Am Bdim」を適当にコードを並べ替るだけで、それっぽいコード進行になるからです。
記事前半では「コード進行の作り方【基本ノウハウ編】」を、記事後半では「コード進行の作り方【実践編】」について解説するのでじっくり読んでくださいね。
目次は次の通りです。
・コード進行の作り方【基本ノウハウ編】
コード進行を作る際には、メロディや曲の雰囲気に応じた和音を選ぶことが重要です。
ここでは、コード進行の作り方の基本的なノウハウを紹介します。
ポイントは下記。
- 基本的なトニック、ドミナント、サブドミナントを軸にする
- ダイアトニックコードでコード進行を作る
- テンションや代理コードを使い、進行に深みを持たせる
コード進行を作る際は、理論に縛られすぎず、耳で聴いて心地よい進行を探ることも大切です。
・基本的なトニック、ドミナント、サブドミナントを軸にする
音楽の基本的な要素は、トニック (I)、ドミナント (V)、サブドミナント (IV) の3つの和音です。
これらは、コード進行の骨組みとして使われることが多いです。
- トニック (I): 曲の「安定」の場面。調性の基準となる和音。
- ドミナント (V): 曲に「緊張感」を与え、解決へ向かわせる。
- サブドミナント (IV): トニックとドミナントをつなぐ役割を果たすことが多い。
たとえば、Cメジャーキーの場合:
- トニックはC (ドミソ)
- ドミナントはG (ソシレ)
- サブドミナントはF (ファラド)
・ダイアトニックコードを使ってコード進行を作る
ダイアトニックコードを使ったコード進行は、音階に基づく安定した和音の組み合わせを使って作られます。
ここでは、メジャーキーのダイアトニックコードを中心に、そのコード進行の作り方を解説します。
ポイントは下記。
- ダイアトニックコードはスケールに基づく和音で、安定感のある進行が作れる
- I, IV, Vを中心に進行を構築し、iiやviを使うことでバリエーションを加える
- ジャズやポップスでよく使われる進行(ii-V-IやI-V-vi-IVなど)を応用して発展させる
では解説します。
・ダイアトニックコードの基本
ダイアトニックコードとは、特定のスケール(音階)の各音を基準に作られるコードのことです。
メジャースケールでは、各音に対してその音をルートとしたトライアド(三和音)が生成されます。
まずは、Key=CでCメジャースケールを考えます。
ド レ ミ ファ ソ ラ シ | ド レ ミ...
そして、1個飛ばしのトライアドコードを考えていきます。
ド ミ ソ → C
レ ファ ラ → Dm
ミ ソ シ → Em
ファ ラ ド → F
ソ シ レ →Am
ラ ド ミ → Am
シ レ ファ → Bdim
ですね。
これで、ダイアトニックコードが生成されます。
C Dm Em F G Am Bdimです。
音階 | コード | 和音の種類 |
---|---|---|
I | C | メジャー |
ii | Dm | マイナー |
iii | Em | マイナー |
IV | F | メジャー |
V | G | メジャー |
vi | Am | マイナー |
vii° | Bdim | ディミニッシュ |
このダイアトニックコードを適当に押さえて行動進行を作れば、曲の伴奏ができます。
さて、なぜこのコードを適当につなげると曲っぽくなるかといいますと、それは、Cメジャースケール上の音だけでコードが構成されているからです。
ちなみに、dimコードは、「ルート + 短3度 + 減5度」の減三和音(ディミニッシュ・トライアド)のコードだよ。
・よく使われるダイアトニックコード進行
ダイアトニックコード進行は、この表からコードを選んで作成します。安定感や緊張感をコントロールするために、トニック(I)、サブドミナント(IV)、ドミナント(V)が特に重要です。
①I - IV - V - I
C → F → G → C
これは最も基本的で、ポピュラー音楽やクラシック音楽でも頻繁に使われる進行です。
トニックで始まり、サブドミナントで少し動きをつけ、ドミナントで緊張感を与えてトニックに戻ることで、安心感のある終止を作ります。
②vi - IV - I - V
Am → F → C → G
この進行も非常に人気があり、感情豊かな雰囲気を作り出すことができます。
特にポップスやバラードでよく使われます。
・テンションや代理コードを使い、進行に深みを持たせる
・テンションをつける
シンプルなコード進行にテンションノート(9th, 11th, 13thなど)を加えることで、より複雑で豊かな響きにすることができます。
通常のコードに比べてジャズやバラードでよく見られるような、洗練された雰囲気を作れます。
例えば、基本形とテンションコードを比較してみてください。
基本形:C → Am→ Dm → G
テンションコード:CM7 → Am7 → Dm7 → G7
・代理コードを使う
基本の進行を使った後は、それを発展させることが可能です。
①サブドミナントの代理コード
例えば、基本の進行C → C → F→ Gというコード進行のFをDmに変える、すなわち
C → C → Dm → G
これは、Dm(サブドミナントの代理コード)を使ってニュアンスを変えています。
②トニックの代理コード
また、基本の進行C → C → Dm → Gというコード進行のCをAmに変えて、
C → Am → Dm → G
これは、Am(トニックの代理コード)を使ってニュアンスを変えています。
③ドミナントの代理コード
例えばC → G → G → Cというコード進行の2つ目のGをBdimに変える、すなわち
C → G → Bdim → C
これは、Bdim(ドミナントの代理コード)を使ってニュアンスを変えています。
代理コードのまとめ
まとめると、Key=Cにおいて、代理コードは
Em、Am | C(トニック)の代理コード |
Dm | F(サブドミナント)の代理コード |
Bdim | G(ドミナント)の代理コード |
です。
・コード進行の作り方【実践編】
コード進行を作る手順は次の通りです。
- ダイアトニックコードを適当に並べてみて、8小節のコード進行を考える
- 鼻歌でメロディを口ずさんでコード進行の調整をする
- イントロ、Aメロ、Bメロ、サビ、Cメロ、アウトロのコード進行を作る
それぞれ解説します。
・ダイアトニックコードを適当に並べてみて、8小節のコード進行を考える
まずは、8小節のコード進行を作ります。
どうやって作るのか、下記コードを頭に思い描いてください。
C Dm Em F G Am Bdim
です。
これを、適当に並び替えて、8個並べて8小節のコード進行を作ります。
例えば、
C→Dm→F→C→Am→Em→F→G
※SoundCloudのアプリをお持ちでない方は、「Listen in browser」を選択してご視聴ください。
ここで、ポイントがあります。
それは、もし適当に並べたコード進行がおかしいなと気づいたら、試行錯誤で入れ替えてみてください。
今回はおかしくはないですが最後の4小節を少し変えたいなと思います。
C→Dm→F→C→Am→Dm→G→G
※SoundCloudのアプリをお持ちでない方は、「Listen in browser」を選択してご視聴ください。
※キーを変える場合は、次の表を参考にしてください。
表 いろんなkeyでのダイアトニックコード
Key | I | ii | iii | IV | V | vi | vii° |
Key=C | C | Dm | Em | F | G | Am | Bdim |
Key=D♭ | D♭ | E♭m | Fm | G♭ | A♭ | B♭m | Cdim |
Key=D | D | Em | F♯m | G | A | Bm | C♯dim |
Key=E♭ | E♭ | Fm | Gm | A♭ | B♭ | Cm | Ddim |
Key=E | E | F♯m | G♯m | A | B | C♯m | D♯dim |
Key=F | F | Gm | Am | B♭ | C | Dm | Edim |
Key=G♭ | G♭ | A♭m | B♭m | B | D♭ | E♭m | Fdim |
Key=G | G | Am | Bm | C | D | Em | F♯dim |
Key=A♭ | A♭ | B♭m | Cm | D♭ | E♭ | Fm | Gdim |
Key=A | A | Bm | C♯m | D | E | F♯m | G♯dim |
Key=B♭ | B♭ | Cm | Dm | E♭ | F | Gm | Adim |
Key=B | B | C♯m | D♯m | E | G♭ | G♯m | A♯dim |
ギターを使っている人は、Key=Cのダイアトニックコードを覚えて、カポタストを使ってキーを変更すればいいと思います。
・鼻歌でメロディを口ずさんでコード進行の調整をする
次は、ギターでコード進行をひきながら鼻歌でメロディーを歌ってみましょう。
その際に忘れてしまうといけないので、スマホなどで録音しておきます。
コード進行がいまいちなら、その都度作り変えます。
ここでは、参考に私が鼻歌で作曲したものをボーカロイドの「初音ミク」に歌わせてみます。
歌詞は「君の街歩いてた話してたパン屋さん 褪せたレンガから歴史を感じる」です。(適当に作りました)
※SoundCloudのアプリをお持ちでない方は、「Listen in browser」を選択してご視聴ください。
どうでしょうか。
とても簡単だったと思います。
・ボーカロイド初音ミクについて(参考)
今回用いた初音ミクのボーカロイドは、初音ミクV4Xです。
歌声は、Original EVEC/Soft EVECを使っています。
また、今回の歌声ライブラリは Original EVEC/Soft EVEC でしたが、歌声ライブラリ比較を行ったブログもあるので下記参照してください。
・イントロ、Aメロ、Bメロ、サビ、Cメロ、アウトロのコード進行を作る
イントロ、Aメロ、Bメロ、サビ、Cメロ、アウトロのコード進行を作っていきます。
コード進行を作る際には、コード間の自然な流れを意識することが大切です。
たとえば、ポップスのAメロ部分に以下の進行を使ったとします。
- I - vi - IV - V
C → Am → F → G
その後、サビで次の進行に展開します。
- vi - IV - I - V
Am → F → C → G
これにより、サビの部分での盛り上がりを感じさせる自然な流れを作り出すことができます。
・まとめ「コード進行の作り方!誰でもできる魔法のダイアトニックコードとは?」
コード進行の作り方【ノウハウ】は、
- 基本的なトニック、ドミナント、サブドミナントを軸にする
- ダイアトニックコードでコード進行を作る
- テンションや代理コードを使い、進行に深みを持たせる
コード進行の作り方【実践】
- ダイアトニックコードを適当に並べてみて、8小節のコード進行を考える
- 鼻歌でメロディを口ずさんでコード進行の調整をする
- イントロ、Aメロ、Bメロ、サビ、Cメロ、アウトロのコード進行を作る
以上、ダイアトニックコードを使ったコード進行の作り方でした。
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