本のレビュー【クリーンミート培養肉が世界を変える】

本のレビュー【クリーンミート培養肉が世界を変える】

2020年1月17日
STEAM

公開日2020/1/17 更新日2020/11/9

・はじめに

こんにちは、soublogを運営している作曲家の颯 Souです。

【経歴】
京大院卒業・航空宇宙/大企業でエンジニア/
自由を求め脱出/作曲家・ブロガーのフリーランス/
STEAM教育の大切さに気づきSTEAM教育オンライン研究所設立/研究所所長兼任
【経過】
20曲リリース/AWA動画広告BGMプログラム採用/
soublog401記事/月1万7千PV/
ラズパイ・Python実験中

私は肉好きですが、クリーンミート(培養肉)に興味があります。

クリーンミートとは、もとは、「試験管ミート」の実験室で生まれた肉のことをさすのですが、「試験管ミート」の呼び方は評判が悪いということで「クリーンミート」という名前が考案されたようです。

クリーンという言葉は、風力や太陽光発電の再生可能エネルギーにみられる、再生可能という意味にもぴったりだし、腸内細菌の大腸菌やサルモネラ菌がないのだから、より安全性が高くクリーンミートと呼ぶのはふさわしいとのことです。

さて、このクリーンミートに興味がある一番の理由は、「動物の犠牲が減る」というのが大きいですね。

聞いた話だと、家畜を飼育するには肉のカロリーに対する穀物のカロリーの何倍もの穀物がいるようで、非効率だということがあります。

肉・乳製品・卵を作るには、家畜を飼育しなければならないので、相当な量の水や燃料を使っているということです。

オックスフォード大学の研究者ハンナ・トゥオミストの学術誌「環境科学&技術」に発表した2011年の研究によると、培養牛肉の生産と従来の牛肉生産方式とを比較すると、必要な資源の量は、培養の方がエネルギーにして最大45%、土地の面積で99%、水の量で96%も少なくなるといいます。

もし店頭に、これまでの肉とクリーンミートが並べられていたらどちらを買うでしょうか。

私の意見として、クリーンミートは、動物の犠牲もなく、効率的に生産され、地球環境にもいいこともあり、また価格面や安全性、味が大して変わらないなら、間違いなく培養肉を買いますね。

目次は次の通りです。

  • クリーンミートの壁
  • 日本での取り組みを覗いてみた

それでは解説します。

・クリーンミートの壁

競争力のある価格で売るのにはまだ月日がかかる

もともと肉を培養するのは医療目的だったので、食用に適応するのにはコストががかかります。

現状は、ステーキなどの大きなサイズの肉は作れず、ひき肉を作るのが精いっぱいのようです。

政府の規制が入る

培養肉の生産ができたとしても、認可が下りるのは時間がかかるようです。

それは、細胞農業の目新しさにあります。

やはり、細胞から培養された肉は安全なのかなど難しい面もあるのでしょうか。

需要があるか?

生産ができて、政府の認可が下りたとしても、最後は消費者が培養肉を食べたがるかという問題があります。

この本「クリーンミート」は、細胞肉から人工肉をつくるという、クレイジーで大真面目な挑戦について取り上げられた興味ある一冊ですので、ぜひ読んでみてください。

クリーンミート 培養肉が世界を変える

・日本での取り組みを覗いてみた

SHOJINMEATというサイトを紹介します。

Shojinmeatとは

本物の肉なのに、牧草地もいらないし、動物も殺さない。
純粋に細胞を増やして作る肉、「純肉(cell-based meat)」です
Shojinmeat Projectは、純肉やバイオの技術が特定利益ではなく民意によって使われるように、
1.一般の方も使えるバイオ技術の開発
2.誰もが各分野から参画できる開かれた対話
を軸とした活動をしている、有志団体・同人サークルです。

このプロジェクトでは、

純肉を100gあたり60円で作る技術を開発し、「動物を殺さない肉」を実現すること

を目標に掲げており、ファンを募っています。

私も応援したいため、たくさんの人に知ってもらうことを目的にブログ記事として掲載させていただきました。

また、このShojinmeat Projectに参加している方のインタビュー記事をみていると、

純肉(cleanmeat)が切り拓く、未来の細胞農業 ――shojinmeatプロジェクト 杉崎麻友

杉崎さんは自宅で鶏の赤ちゃんから採取した細胞の培養をしていているといいます。

これには驚きです。

杉崎さんによると、

通常、細胞培養にはクリーンベンチや遠心機のような高価な機材が必要ですし、機器の維持費や細胞を育てるための培養液など様々なランニングコストが掛かります。これを、shojinmeatプロジェクトのように「家で細胞培養出来る」ようにする。大学の研究者時代のわたしもそうでしたが、多くの人は「細胞培養にはこの機材と環境が必要」という思い込みがあります。この前提条件を全て覆そうとしているのが、shojinmeatプロジェクトの特色です。

とのこと。

自宅で肉の培養なんて、夢のある話ですね。

興味のある方は、shojinmeatプロジェクトに参加してみてはいかがでしょうか。

・まとめ

培養肉は、価格や政府の規制、需要などで、いまだ壁があるといっても、そう遠くの未来の話ではなく、実現も夢でもなさそうです。

世界の食料問題もありますし、クリーンミートには夢を感じました。

クリーンミートは、動物の犠牲もなく、効率的に生産され、地球環境にもいいこともあり、また価格面や安全性、味が大して変わらないなら、商品として市場に出回った暁には、みんなでクリーンミートを選ぶようにして市場を盛り上げていきましょう。

私は、近い将来、一般家庭の食卓に価格競争力のあるクリーンミートが並ぶことを楽しみにしています。

STEAMに戻る